この公園は東京湾大井埠頭近くに作られた海浜公園です。
スポーツの森と自然観察や魚釣りのできるなぎさの森があります。
しおさいドッグランと呼ばれるドッグランは、
施行期間を終え、平成15年7月18日(金)から本格実施することになったそうです。
8月も終わりに近い、晴れた土曜日の午後にここを訪れました。
大井町駅からバスに乗って公園についたときは、その広々とした環境と空が見渡せる景色に
都心近くなのにこんな素敵なスペースがあるんだと感動しました。
公園の中に入りまた感動。芝生の広場がたくさんあるし、ここでピクニックをしたらすごく楽しそう!
ロンドンの公園と変わらない風景に胸をわくわくさせながら、ドッグランを探しました。
園内の案内地図によればスポーツ施設などがある近くに設置されているとのこと。
近づくにつれて、犬を連れた人がだんだん増えてきます。ここだな!と思った場所は、野球場のとなり。
でも、私はランを見つけたとき、“あれっ?これがそう?”と、ちょっとびっくりしてしまったのです。
そのランの広さは、想像していたイメージと違い、思いのほか小さかったんです。今まで公園の入り口からかなり歩いてきて、なんて広い公園なんだ!と思っていただけに、公園の広さに比べると、ランの面積がとっても狭く感じられたのです。
公営で無料でというと、いくら公園とはいえ都会ではこの広さが限界なのでしょうか?
私としては、せっかく作るなら、この広大な敷地だったら、もっと広くランを作ってもいいんじゃないかと勝手な考えが頭に浮かびました。
さて、このランの特色は、小型犬用と中型大型犬用に分かれている点です。
そして、地面も土にウッドチップが敷かれていて、犬の足に優しいつくりになっています。
ベンチは隅のほうに置かれているので犬が走る邪魔になりませんし、構造はとてもよいですね。
土曜日の午後とあって、かなりたくさんの犬たちがやって来ていました。グループで訪れる人たちもいるようです。
大きなほうのランでは、いろんな種類の犬たちが遊んでいましたが、
大きなもめごともなく、みな楽しそうでした。飼い主さんたちはランの端の囲いの部分にあるベンチに座ったりして、談笑していました。
こちらランを30分ほど観察し、その観察記録を私の感想も含めて書いてみることにします。
いわば、ドッグトレーナーの目で観察した記録といったところですね。
みなさんが自分の犬をランに連れて行く時の参考になさってみてください。
① 飼い主同士が集まって話し始めると、犬たちも自然に飼い主について集まってきます。 犬たちが集まりだすと当然一緒に遊び始めますが、あまり犬の数が多くなってくると、
小競り合いなども起こります。
飼い主さんが世間話に夢中で犬のほうを見ていないと、
犬が大声を出して吠えるまで何が起こったのか気がつかないといったこともあります。
②ランの仲で楽しそうに遊んでいる柴犬とミニチュアシュナウザーがいました。
どちらもオスで、年齢は1歳前後に見えました。お互いに前足で突っ張りあい、
お相撲を取っているような行動で、歯を見せたり、時々唸ったりしながら遊んでいます。
一方が逃げると、一方が追いかけ、またお相撲・・・。
飼い主さんはその様子を談笑しながらニコニコと眺めていました。
見方によっては、とても仲良く遊んでいるように見えるのですが、
この遊びは注意深く観察する必要があります。
というのも、犬はこういった遊びを通して、喧嘩の練習をしていることがあるからです。
このような場合は、適度に遊ばせていて、犬が興奮して唸り声を出したり、
歯を剥き出しにしたりしてきたら、飼い主たちがそれぞれの犬を呼び戻し、
横にオスワリやフセをさせていったん落ち着かせます。
そしてしばらくして興奮が収まったら、
また一緒に遊ばせてあげるという練習をした方がよいでしょう。
でないと、遊びに夢中になるうちに喧嘩の腕を磨き、
飼い主言うことを全く聞かない犬になり、
本格的な喧嘩をするようになってしまいます。
せっかく自由にランで遊んでいるのに、そのために喧嘩好きになってしまい、
ランに入れなくなってしまっては犬も可哀想ですから、
飼い主がきちんと間に入って教育してあげたほうがいいですね。
③ちょっと怖がりなダックスフントがいたのですが、
この犬はランの中でリードにつながれ、
ベンチに座っている飼い主の横に座っていました。
そこに他の犬がノーリードで駆け寄ってくるのですが、
ダックスの方はリードにつながれているため怖くても逃げようがありません。
仕方なくベンチの下に隠れるのですが、
それでもノーリードの犬はしつこく寄ってきます。
そのうちにダックスは吠え出し、何とかその犬を追い払おうとします。
それを見たダックスの飼い主は犬を抱っこして守ろうとしました。
すると味方に抱っこされたと思ったダックスは
さらに強気になって吠え始めました。
今度は飼い主がダックスのマズルをつかみ、叱りだしました。
こういう場面って、意外によくあると思いませんか?
これは、怖がりなダックスを不安にさせるだけでなく、
攻撃的にもしてしまいますから注意が必要です。
また、飼い主の時に守ってあげ、時に叱るという態度は、
犬を混乱させてしまいます。
まずなぜ吠えるのか?
それは怖いのにリードにつながれ逃げ場を失っているからです。
ダックスの飼い主がまずしなければいけなかったのは、
ダックスの様子を見て他の犬が寄ってきたらベンチを立ち、
リードを緩めながらダックスをオスワリさせて落ち着かせることです。
リードをはずしてあげてもよいと思います。
ベンチの下に入ってしまった場合は、無理に引っ張ってだすのではなく、
餌やおもちゃなどを見せて呼び出すようにします。
寄ってきた犬の飼い主さんが近くにいれば、その犬の呼び戻しをしてもらいます。
怖がりな犬を抱き上げるのは、保護してあげているのと同じですから、
余計に強気になるのは仕方がありません。
そこで吠えたからといって叱るのは逆効果で、
ますます犬を混乱させてしまいます。
まず、自分の犬が怖がりな場合は、ランに入る際、
中にいる犬が少ない時間を選ぶこと、
そして中の飼い主さんに協力してもらって、
呼び戻しをお願いしながら、少しずつ近づいて
もらうようにお願いすることです。
怖がりな犬にリードをつけると余計に怖がってしまうことがありますから、
できればランに入る前におうちでノーリードでの呼び戻しの練習をしておいて、
ランの中ではリードをはずしてしまうか、または持っていても
常にたるませた状態で持つように注意します。
現実にはなかなか難しいかもしれませんが、怖いー吠えるを繰り返していますと、
②のパターンの同じくランに連れて来たことで、
問題行動を学んでしまうということになってしまいます。
④駒沢公園でもしおさいドッグランでも共通して感じたのは、
呼び戻しを積極的に行っている飼い主さんが少なかったことです。
ランでノーリードで走れるのは、犬にとってはとても幸せなことです。
しかし、適宜呼び戻しをしておかないと、せっかくのランでの遊びが、
問題行動を勉強する場になってしまいます。
飼い主は常に犬から目を離さず、5分に一度は呼び戻しをして、
飼い主(リーダー)はここにいるよということを教えてあげなければなりません。
ランでの自由は、そういった飼い主と犬の強い結びつきがあってこそ、
存在するものなのです。
⑤ドッグランの規則の中で、非常に基本的に関する疑問があります。
それは、どちらのランも、食べ物をあげることができないということです。
(駒沢は餌やり禁止、しおさいは飲食禁止と書かれていました)
これは、なぜなんでしょうか?
自分の犬が食べ物を食べていると、他の犬が寄ってきてしまうからでしょうか?
餌やり禁止をいうことは、餌をご褒美に使ってのトレーニングが
中ではできないということですよね?
だとしたら、怖がりな犬も興奮する犬も、
どうやってランの中でコントロールしていけばいいのでしょうか?
食べ物はもっとも強力なご褒美です。
もちろんおもちゃで遊ぶことなどでご褒美を与えることはできますが、
おいしい餌をあげることの方が簡単で、
どんな飼い主さんでもできるご褒美のあげ方のはず・・。
臆病な犬を他の犬に慣らすのも、興奮して飼い主の声が耳に入らない犬を呼び戻し、
オスワリをさせて落ち着かせるのも、おいしい食べ物を使えばとてもうまくいきます。
積極的にランの中でトレーニングするためには、
犬に食べ物をあげることは必要だと思うのです。
食べ物は自分の犬だけに与え、他の犬にはあげないようにする、
他の犬が欲しいと寄ってきても無視するなどの規則を作り、
徹底してもらえばよいのではないかと思うのですが、
食べ物を争って頻繁に喧嘩が起きることを警戒してのことなのか、
はたまた、見知らぬ人が犬に食べ物をあげてしまうことを心配してのことか・・・?
(でもこれは飼い主がしっかり犬の様子を見ていれば防げることなのですけどね)
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