大学院の2年目スタート
あっという間に12月になってしまいました。
前回のUPが9月ですから、3ヶ月もお休みしちゃったことになります。
で、この間、何をしていたかというと・・・
まず、9月。
夏休みが終わり、サザンプトン大学の
行動カウンセリングのコースが再びスタートしました。
今回は、去年のおさらいに加え、心理学と神経生理学、
そして行動学の研究方法についての講義がありました。
どれも、行動治療やカウンセリングに欠かせない知識です。
特に興味をひかれたのは、日ごろ学会や雑誌などで発表される
論文の評価法についての授業でした。
学者たちが研究した結果が書かれた論文を読む時は、
そのまま結果をうのみにしてはいけない。
それ以前に発表されたどんな説を参考に、
研究者がどんな仮説を立てたか?
それを実証するためにどんな調査や実験が行われたか?
その方法は妥当なのか?
結果はどうなったのか?
その結果から考えられることは何か?などなど・・・
一つ一つ丁寧に深く読み込んでいって
初めて、この論文は信じていいものなのかどうかを判断します。
そしてさっそくある研究の論文を読み、
それを批判的に評価せよという課題が出されました。
読んだのは、実際に子犬のしつけ教室を行い、
参加した子犬たちに随時テストをし、
しつけ教室ははたして有効なのかを研究した論文でした。
なかなか面白そうなテーマなのですが、この研究には大きな欠点がありました。
それは、テストの結果が、犬の行動を判定した人が考えるところの
「よい行動」「悪い行動」という主観的な判断で決められていたこと。
行動を判定する時に、こんな曖昧な判定法ではいけません。
よい行動とは何か?実際にどんな行動をすると
「よい」と判断されるのかということについて、
論文には何も書かれていなかったのです。
これでは、テストした人の個人的な思い込みや好みで
テストの結果が決まってしまいます。
行動の研究をする時は、客観的基準=ひとつの行動を誰が判定しても、
ほぼ同じ評価が得られる基準を決めておかなくてはいけないのです。
さて、発表された結果をまずは疑ってみるべしという考えは、
日ごろの私たちの身近なところ、テレビや新聞、
雑誌などで言われていること当てはめられます。
ちょっと前に、日本で「納豆がダイエットに効く」という番組を見て
納豆を買い占めた人たちが、
実は何の根拠もない実験結果に騙されたとわかり、騒ぎになりましたね。
この件は、不確かな情報を提供した人が全面的に悪い
ということになってしまったようですが、
視聴者も、結果を批判的に考える姿勢を持っていれば、
あわてて納豆を買いに走らなくて済んだのかもしれません。
また、よく報道番組などで、「当社が独自に行った世論調査では・・・」
という言い回しをすることがありますが、
これも「独自」の方法であり、それは「当社」の偏見が含まれている可能性がある
と考えた方が無難です。その調査をもとに、
何か一つの団体や個人を責めていればなおさらです。
非難するのが目的で調査対象を絞っている・・・
つまりその団体や個人に反対する人たちばかりの
意見を聞いているかもしれないからです。
こうやって考えると、何を信じていいのやらわからなくなってきますが、
言われたことを安易に信じるのではなく、
あらゆる角度から検証するのは、大切なことだと思います。
偏屈おばさんと呼ばれてしまうかもしれないですけどね・・。



最近のコメント