2005年12月24日 (土)

犬のトレーニングコース

日本でも最近は、犬のトレーニングコースやしつけ教室などが盛んになってきていますね。ここ、イギリスではかなり昔から、こういったコースに通うのが一般的になっています。

イギリスでの犬のトレーニングの大きな特徴は、
飼い主と犬が一緒に参加するということだと思います。 
日本でもこのスタイルが増えてきていると思いますが、
まだ、トレーニングセンターに預けて、全てお任せしてしまうというスタイルの所も
多いのではないでしょうか?
もちろん、こういったところが全くないわけではありませんが、
少なくなってきているようです。

飼い主参加型トレーニングも、
飼い主さんのニーズに応じて対応できるようになっています。

1)スクールタイプ
毎週決まった時間に1ヶ所に集まって、グループトレーニングをするもの。
子犬クラス、成犬クラス、アジリティークラスなど、分かれているものもあります。
コースは大体、週1回から2回で、
1回のレッスン時間は1時間から2時間ほどのようです。
同じレベルの犬たちが集まり、飼い主同士がお友達になって、情報交換などもしています。
働いている飼い主さんのために、夜や週末のクラスもあります。
 

2)家庭訪問タイプ
飼い主さんの家にドッグトレーナーが行って、マンツーマンで指導するタイプです。
家庭環境、犬のタイプ、飼い主さんの都合に合わせて時間が選べる利点があります。
細かいところまでじっくり納得のいくまで相談できます。

3)合宿タイプ
犬だけをお泊りさせるのではありません。
このタイプは、人間と犬が両方ひとつの場所に合宿して、レッスンを受けます。
期間はスクールにより、まちまちですが、
長いところでは3週間ぐらいのところもあるようです。
こちらの人は、比較的1週間単位でお休みが取れますので、
夏休みなどを利用して、犬と一緒に、
みっちりトレーニングをする飼い主もたくさんいます。
犬好きのイギリスならではという気もしますが、広い自然の中で、
犬と共にトレーニングを楽しむなんて、なかなか贅沢ですよね。

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2005年12月31日 (土)

バーネット&ディストリクト・ドッグ・トレーニングクラブ

女性トレーナーANNETTE(アネット)が主催しているスクール。
教会のホールを利用して、行なわれています。

トレーニングスクールという言葉どおり、8週間のビギナーコースでは、
トレーナーの講義、そして実践が行なわれます。
各レッスン終了後に、その日の内容が記されたプリントが配られ、
宿題として、その日に習ったことを次週まで必ず復習するように言われます。
コース終了時には、卒業証書も渡されます。

8週間のコース終了後は、別の場所で、
インターメディエート、アドバンス、アジリティーなどのコースに参加できます。

トレーナーの説明がわかりやすく、初めて犬を飼う人には親切丁寧に教えてくれます。
参加している人たちも、みな熱心に話を聞いたり、質問したりしています。

写真入りオリジナル記事はこちら

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2006年1月11日 (水)

ロンドン・ケーナイン・トレーニング・エスタブリッシュメント

こちらのスクールは、もっと自由な雰囲気のレッスンが行なわれています。

数人の優秀なドッグトレーナーたちが、ごほうびを使ったトレーニング理論のもと、それぞれ独自の方法でトレーニングを行なっています。

BARNET区のホール(主にフットボール(サッカー)のクラブハウスとして使われているが、他の人たちにも貸し出しています)を利用して、
屋内では、6週間のパピー(ビギナー)クラスが行なわれます。
また、室内アジリティーを行っているのも特徴。
アジリティーは、さまざまな障害物を飛び越えたり、くぐったりすることで、
犬にチャレンジ精神を教え、楽しみながら学習させるのに役立ちます。

さらに、広大な外の公園の敷地内では、アドバンスコースが開かれています。
イギリスでは基本的にノーリードのお散歩がOKです。
しかし、きちんと飼い主の所に戻ってくるリコール(呼び戻し)が訓練されていないと、
犬が行方不明になってしまいます。
そこで、外ではノーリードのお散歩の練習も行なわれています。

スクールというよりも、犬好きの人たちが集まって、
和気あいあいとした同好会のような雰囲気でトレーニングが行なわれているので、
中には、もう何年もここに通ってきている人もいて、
ここに来るのが生活の一部になっている人も・・・
かくいう私もここに通い始めて早5年以上たちます。
最近は動物病院での仕事が忙しくて、お手伝いに行けないことも多いけど、
顔を出せばすぐにみんなが笑顔で迎えてくれるので、
ここに来てよかったという気持ちになります。
実は、飼い主がリラックスして楽しむというのは、
犬のトレーニングにとってはものすごく大切なこと・・。
飼い主が楽しくてHappyなら、
犬もHappyな気持ちになれるからです。
みんな本当に楽しく、Happyにトレーニングに参加することをモットーとしている
このスクール。
これこそ、イギリスの家庭犬トレーニングのよさだと感じます。

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2006年2月23日 (木)

びっくりプレゼント

毎週水曜日のペットセンスのパピークラス。
いろんな子犬たちがやって来ますが、先週新しく来たのは、
めずらしい秋田犬の子犬でした。
毛がふさふさとして、洋犬には見られない高貴なたたずまいに、
同じクラスにいた他の飼い主さんたちは感嘆の声を漏らします。
ところが、当の秋田犬の飼い主さん
(20代後半ぐらいのモデルみたいに細くてきれいな女性)は、
なんだか悩みを抱えているような暗い表情でトレーニングに参加しています。
犬もそれに気がついているのか、はたまた秋田犬の持っている
独立心旺盛な性格のせいか、
なかなか言うことを聞かず、トレーニングが思うように進みません。

心配になってコレットや他のトレーナーがかわるがわる助けに入り、
アドバイスをしていると、ますます不安そうな顔になってしまいました。

1時間のレッスンが終わり、飼い主はさっそくコレットのところに
個人的に質問にやってきました。
長い長い話し合いの中で、こんな会話が飛び出しました。

「実は、この子犬は私の誕生日の日に、
友人から贈られたバースデー・プレゼントなんです。」

「しかも、私は犬が欲しいなんて言ったことは全くなくて、
友達が私をびっくりさせようとして、誕生日までナイショにしていたの。
バースデー・サプライズだったの。」

イギリスではよく、“サプライズ・プレゼント”という企画をするのです。
これは誕生日や記念日に行われるもので、
本人には全くナイショで用意をし、
当日にびっくりさせるという趣向のもの。
「オーマイガー!!!」といって、本人がびっくりするというシーンを、
テレビでもよく見たことがあります。

びっくりした分、もらった感動も大きいということらしいですが、
本人の意思を確かめていないで用意するため、

中には、「え~なにこれ~」(いらないという意味)というプレゼントもあるはず・・・
それが、この秋田犬の子犬だったというわけです。
でも、そうはいっても子犬ですし、生き物ですから、
いらないからじゃあ交換だとか、捨てるとか、使わないとかいうことができません。
彼女が悩んでいたのは、これが原因だったのです。

しかもよりによって秋田犬です。
これがチワワとかヨーキーとかだったら、まだ飼いやすかったかもしれません。
(それでも、私は子犬をプレゼントとして、人にあげることはよいことだとは思いませんが)
体が大きくなる上に、トレーニングも難しく、
下手をすればものすごく攻撃的になってしまうかもしれないこの犬種では、
彼女の悩みも相当なものでしょう。
プレゼントする方はとってもめずらしい犬種だから、
なおさらびっくりするだろうと思ったのでしょうが、
あまりにも短絡的で安易な考え方です。


この女性の偉いところは、子犬の飼い主になって責任を感じ、
パピークラスにやって来たことです。
でも、本人がこれからこの犬と何年も一緒に暮らすことに、
大きな不安を感じているので、
今後どうすればよいのかを、真剣に考えていかなくてはいけません。

とりあえず、誰かの助けが必要だろうということで、
一緒にクラスでトレーナーをしているイングリッドが、
個人レッスンを請け負うことになりました。

今日のクラスにはこの犬はやって来ませんでした。
イングリットから事情を聞くと、
なんとこの飼い主さん、もっと悪いことに、
フルタイムでお仕事をしていて、日中はほとんど家に
いないので、
子犬の面倒が見られないのだそう・・・
仕方なくイングリットが日中預かって面倒を見ることになったらしいのですが、
プロである彼女もこの犬のトレーニングにはかなり手こずっているらしいです。

秋田犬って日本では、熊と戦うことができるほどの
強い犬として知られていますよね。
だから、強い警戒心や攻撃的な性格はもともと持っているもので、
トレーニングで人間に従順な犬にするには、
飼い主の努力が必要です。
日本ではほとんど
外で飼われてきた犬だと思うので、
それほど攻撃性が大きな問題にならないのかもしれませんが、
この犬を家庭犬、愛玩犬として家の中で飼おうと思ったら、
それは大変なことでしょう。
この犬を飼うことに前向きで、犬を愛している人にしかできないことだと思います。
問題は、この飼い主がどれだけ「びっくりプレゼント」のこの犬を
愛することができるかにかかっています。



渋谷の忠犬ハチ公は秋田犬だったそうです。
主人の帰りを何年も待っていた忠実な犬になったのは、
死んだ飼い主の犬への深い愛情があったからでしょう。
ハチ公も秋田犬の持ち前の強い独立心と他の人になつかない警戒心、
そして他人の言う事を聞きいれない断固とした意思があったからこそ、
何年も1頭だけで、渋谷駅の前で主人の帰りを
待っていられたのだろうと思います。
(そうでなければ、新しい飼い主にすぐに慣れて、可愛がられているうちに、
元の飼い主の記憶は薄くなってしまうはずですものね)

この子犬がどんな風に成長していくのか、
楽しみではありますが、やはり心配も大きいです。

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2006年5月 3日 (水)

コレットが引退!

先週の水曜日、4月26日をもって、
ペットセンスの創立者であり、ロンドンで大活躍したドッグトレーナーの
コレット・ケースがトレーナー界を引退しました。
・・といっても、彼女はまだ若い・・
なぜ、引退したかというと・・・・・

祝!結婚!
なのです。そう、彼女は今週末の5月6日に何と晴れてゴールインするのです。
そして、その後は結婚相手と共に、
カリブ海に面した小さな国、ベリーズに移住するのであります。
おめでとう!コレット!

この話を半年ぐらい前に聞かされたときは、さすがにビックリしました。
だって、毎週水曜日のパピークラスは、大人気でいつも定員いっぱいでしたし、
普段だって、個人レッスンに問題行動のカウンセリングと、
引っ張りだこの売れっ子トレーナーだったのですから・・
でも、そこはさすがプロです。
引き際はきっぱりとしていました。

それに、引退といっても今後いっさい
ドッグトレーニングをしないというわけではないのです。
ときどきイギリスに来てレクチャーをしたりするということですから、
南の島で充電して、さらにパワーアップして帰ってくるということもありうるわけです。

私も彼女からすごいたくさんのことを学んできました。
彼女はとにかく犬が大好き。
犬にかける情熱は人一倍でした。
あまりに情熱的過ぎて、ついつい飼い主に対して、
押しが強くなってしまうことがあったり、
私たちアシスタントに厳しくしてしまったりということもありましたが、
でもそれは犬のことを考えればこそということは、
本当に犬が好きな私たちや飼い主さんたちには伝わっていました。
ぜひとも、また戻ってきて、
いろんなことを教えてもらいたいものです。

さて、では、ペットセンスのパピークラスはなくなってしまうのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。

実は新しいトレーナーさんがやってくるのです。
最初は私たちアシスタントがやっていくという話もあったのですが、
やはり熟練したトレーナーが必要とのことで、
同じロンドンで長年ドッグトレーニングに携わっている、
スゥー・エバンスという女性が新しいヘッドになります。
彼女は英国ケンネルクラブからの信頼も厚く、
現在はケンネルクラブ公認のトレーナー養成にも関わっています。
こんなベテラントレーナーがやってくるなんて、私もすごくワクワクしています。
そして、私もケンネルクラブ公認トレーナーの資格を得るべく、
彼女の指導のもと、今まで以上に頑張ろうと思っています。
きっと、もっともっと知識と技術を深めることができるだろうなと、
期待しています。

写真は ちょっと暗いですが、ペットセンスのスタッフの記念写真です。
左から2番目がコレット、4番目が新しいトレーナーのスゥーです。

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2006年5月25日 (木)

新しくなったパピークラス

ペットセンスのコレットが引退し、約1ヶ月が過ぎようとしています。
彼女の結婚披露パーティーに参加しましたが、それはそれはたくさんのゲストたちで盛り上がりました。彼女の住んでいたイーストロンドンの地元パブで開かれたパーティー。
ディスコあり、DJあり、そしてなんとカラオケありと、盛りだくさんでした。
そしてコレットは本当に幸せいっぱいの表情でした。
そんなわけで、彼女はイギリスを去り、今頃は常夏のベリーズで毎日のんびり暮らしているのでしょう。

コレットの後を引き継ぐ形で新しい代表になったスゥーのパピークラスが始まって、はや3週間。
クラスの名前も「ペットセンス・パピー・エデュケーション」とちょっとだけ変わりました。
このエデュケーション=教育は、子犬だけでなく飼い主の教育という意味もあります。
最初の2週間は交代したばかりということもあり、子犬の数も2頭、3頭と少なかったのですが、
徐々に新しいインストラクターの評判を聞きつけて、子犬たちが集まり始めました。
今日は全部で9頭の子犬たちがやってきました。
基本はコレットの時と一緒で、ケンネルクラブのパピースキームにそった形でレッスンが進められます。

スゥーはコレットよりも少し年上とあって、とても落ち着いています。
元気でエネルギッシュなコレットのレッスンとは対照的に、
スゥーはおだやかに、でもしっかりとした口調でレッスンを進めていきます。
彼女のレッスンの最大の特徴は、トレーニングだけでなく、子犬をリラックスさせることも重視することです。
先週、初参加したチョコラブちゃんは、最初にホールに入っていた時はとにかく興奮して、
他の子犬たちや人間にワンワン吠えまくっていました。
でも最初のレッスンで、リラクゼーション法を教えると、その日の後半はずーっと眠っていました。
そして今日も、ホールに入ってきた途端は喜んで興奮したものの、
レッスンが始まったら熟睡モード。
他人や他の子犬たちが近くによってきても来ても知らんぷり、身動きもせず眠っていました。

子犬は赤ちゃんと一緒ですから、たくさん寝なくてはいけません。
でも、飼い主さんは新しく来た子犬と一緒に遊びたくて、ついつい起こしてしまいがち。
しかも、ロンドンは都会なので、騒音や人ごみなど様々な刺激の中で生活しなければいけません。飼い主さんの家には、子犬を飼ったと聞きつけて、ひと目見ようといろんなお客さんも来るでしょう。公園に行けば、たくさんの犬たちに会います。せっかくだから公園で犬友をいっぱいつくって、
一緒に遊ばせてあげたいというのが飼い主の気持ちでしょう。
でも、そうやっているうちに子犬たちは知らず知らずのうちに、疲れてしまいます。
あまり興奮しすぎると目が冴えてしまい、
眠りたいけど眠れなくなり、どんどん寝不足になってしまうのです。
寝不足になると、どうなるか・・・?それは皆さんも経験があるのでは?
イライラして疲れやすく、しまいにはなんだか具合も悪くなってきますよね。

そんなわけで、子犬に毎日十分な睡眠をとらせること、そしてリラックスすることを教えることは、
実はすごく大切なことなんです。
このチョコラブちゃんのように、パピークラスのレッスン中にぐっすり眠れるのは、とってもいいこと。知らない人や他の子犬のいるところで、マイペースでいられれば、多少の刺激ではびくともしなくなります。そして不安になったり、神経質にならなくてすむのです。
元気に遊び、ちょっとお勉強(トレーニング)して頭を使い、そしてよく眠る!
寝る子は育つのです!ほんと、子供と一緒ですね・・・。

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2006年11月16日 (木)

足をなくしてしまった子犬の卒業式

ペットセンスのパピークラスにはたくさんの子犬たちがやって来て、
そして卒業していきます。
でも、中には事情があって卒業しないまま、来なくなってしまう犬もいます。
飼い主さんの都合が悪くなった、
トレーニングスタイルが合わなかったなど、理由はいろいろあると思いますが、
「そういえば、あの犬来なくなっちゃたな・・・」とふと思うと、
残念になったりします。
来られなくなった理由を教えてもらえれば、きっとこちらの
レッスンスタイルの見直しにもなると思うのですが・・・

MIX犬のラブラドゥードル、ルーシーちゃんも、今年4月ごろに入学、
とっても熱心に毎週通っていたのに、ある日パッタリと来なくなってしまいました。
とても元気がよくて、飼い主さんがおとなしくさせるのに苦労していた子犬でした。
それだけに印象的だったので、「どうしたんだろう?」と思っていました。

すると、今日、ひょっこりとすっかり大きくなったルーシーちゃんがやって来ました。
よく見ると、なんと左前足がありません。
実は、夏に交通事故でひどい怪我をして、
足を切断しなくてはならなかったのだそうです。
きっと相当痛い思いをしたのでしょうが、
今は元気を取り戻し、ホールに着いたらさっそくはしゃいでいます。
3本足で歩く姿はとてもけなげでしたが、でも辛そうなそぶりはありません。
むしろ、トレーニングできることを、心から楽しんでいる様子です。
ハンデをものともせず、他の犬と同様にトレーニングの課題に臨んでいます。
それどころか、今までのトレーニングの甲斐あって、
全ての課題をほぼパーフェクトにこなしたのには、驚きました。
リードウォークでは、尻尾を振りながら、ヒョコヒョコとうれしそうに、
飼い主の顔を見ながら歩き、
止まるべき場所ではしっかり止まり、オスワリをして飼い主の指示を待ちます。

子犬の時から一生懸命トレーニングをしてきたからこそ、
ハンデがあっても乗り越えられる強い心と、
飼い主とのしっかりとした信頼関係を持てたのではないかと思います。
そして今日、ほぼ半年ぶりに、パピークラスを卒業し、
賞状をもらったルーシーちゃん。
その姿を見て、胸が熱くなりました。
まだまだ彼女の犬生はこれからです。
ずっと応援していきたい気持ちになりました。

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2007年6月20日 (水)

新しいドッグインストラクター

気がつけばもう6月も半ばを過ぎています。
以前から紹介している私がアシスタントインストラクターをしている
ドッグスクールのチーフインストラクターが、
6月から新しい人へ交代しました。
新インストラクターの名前は、ニーナ。
オーストラリア出身で、この道30年のベテランです。
ウェブサイトはこちら。

今までのスゥーとは、また一味違ったパーソナリティーの持ち主で、
スゥーが穏やかで知的なタイプだったのに対し、
ニーナはとてもオープンではつらつとしたタイプ。
タイプは違っても、どちらもとても魅力的な人に変わりはありません。

ニーナは、長年の経験から独自のトレーニング法を生み出し、
紹介しています。
基本的な考え方は、スゥーと同じく犬が楽しんで学習をするということ。
そして、遊びやトレーニングで活動的になることと同時に、
たくさんの犬たちの中で落ち着けるようになることもレッスンします。
特にユニークなのは、犬と飼い主が一緒になってリラックスする方法。
呼吸法まで教わって、まるでヨガのレッスンを受けているようです。
それを繰り返していると、私までリラックスしてきます。
子犬の飼い主さんの中には、犬を飼うのが初めてという人もいて、
その元気さに振り回され、疲れ気味の人も多いのです。
そして、子犬クラスとなると、それはまるで幼児教室のようなもので、
飼い主は「我が子」がおりこうさんにできるかどうかと緊張し、
ついつい他の子犬と比較してしまい、一喜一憂するものです。
でも、このリラックス法を習うと、やがて緊張や疲れも取れて、
楽しくレッスンができるようになります。

今までは、どちらかといえば田舎での
中型犬や大型犬のトレーニングが多かったニーナにとって、
ロンドンの都会でのレッスンは新しいチャレンジなのだそうです。
チワワやマルチーズなど、小型犬の多さにビックリしながらも、
すでに、いろんなアイデアがたくさん浮かんでいるとか・・・
これからのオリジナリティーに富んだレッスンが楽しみです。


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2007年7月13日 (金)

静のトレーニング・動のトレーニング

ニーナによる新しいパピークラスがスタートして、1ヶ月半が経ちました。
新しいクラスの運営に慣れるまでの数週間は、
多少バタバタとまとまりに欠けていたクラスも、
今はすっかり軌道に乗り、順調に進んでいます。

ニーナのクラスはひと言で言えば「動のトレーニングクラス」。
とにかく飽きずに楽しくレッスンをすること、
いろんな課題を次から次にこなすことが中心です。
そして、ときに競争などを織り交ぜながら、
あっという間に1時間が経ちます。

例えば、おとといは、こんな競争がありました。
オスワリとフセを交互に2回ずつして(子犬の腕立て伏せと呼んでいます)、
その後オスワリをさせたままマテをさせる。
そして飼い主が何歩か下がって、子犬を呼び寄せ、
さらに最後にオスワリをさせるというもの。
2頭の子犬が、タイムを競い合います。

とにかく体を動かすことで、エネルギーをたくさん使い、
さらに飼い主への集中力を高めるというのが
モットーなのだそう。
特にロンドンの都会で暮らす犬たちは、
運動不足になりがちなので、これはとてもいい方法かもしれません。

今までのスゥーのクラスは、どちらかといえばリラックスし、
犬の行動の理論を学ぶことに重点を置いた
「静のトレーニングクラス」でした。
知性派のスゥーらしい、学校で言えば理科と道徳の授業のようなレッスンも、
なかなか味のあるものでしたが、
ニーナの体育の授業のようなレッスンは、
また違った面白さがあります。
もちろん、子犬が疲れすぎないように、時折り休憩タイムをはさみ
リラックスすることも忘れません。
こうして、頭ではなく、体で理解することも大切なのだろうと思います。

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2007年9月 3日 (月)

口より体を動かそう

8月はホリデーシーズンということもあり、
トレーニングクラスにやって来る人も普段より少なかったです。
特に先週は、パピークラスにやって来たのは、
スタフォードシャー・ブルテリアのタイラちゃんとその飼い主だけでした。

タイラちゃんはメスですがとても元気がよく、体力もあるタイプ。
飼い主さんも、家で元気すぎる彼女に手を焼いているようでした。
他の犬がいないので、マンツーマンのトレーニングになり、
じっくり時間をかけて練習できるはずでした。
ところが、飼い主さんは、この機会にわからないこと、疑問に思っていることを、
とにかくたくさん質問しておこうと思ったらしく、
次から次へと質問を浴びせかけてきます。
チーフインストラクターのニーナは、一つ一つの質問に親切に答えていましたが、
そうこうしているうちに、タイラちゃんは飽きてしまったのかソワソワしてきて、
ついにニーナや私たちに向かって吠え始めました。

親の長話に飽きた子供が駄々をこねるように、
ワンワンと吠え始めたタイラちゃんを見て、
これではいけないと思い始めたニーナは、
質問をなるべく短くかわし、
犬と飼い主に体を動かしてもらうために、
次々にトレーニングの課題を出しました。

まずは、遊び方の練習。おもちゃを使って、
引っぱりっこ遊びをとおもちゃを離す練習を
何度も繰り返します。

次にオスワリとフセを続けて何回もする練習。
最後に、オイデの練習。
飼い主がいろんな所に隠れて、かくれんぼをして遊ぶように、
犬の名前を呼んで、飼い主を探させました。
タイラちゃんはどの練習も大好きなようで、
うれしそうに尻尾を振り、思いっきり体をはずませて楽しんでいました。

それが終わってから、体を休めるリラックスタイム+質問タイムになりました。
たっぷり運動し満足したタイラちゃんは、
疲れたのか静かに眠ってしまったので、
今度はたっぷりと質問に答えてあげることができました。

そして最後にニーナは、飼い主さんにこんな質問をしました。
「今日、私があなたにお答えしたこと・教えたことを、
もう一度おさらいしたいので、言ってもらえますか?」

これは、とてもよい質問です。
疑問や不安があると、人はついついたくさん質問してしまいがちです。
答えを知りたいからというよりは、
不安を紛らわすために質問攻めにしないと気が済まないということもあります。
そして、頭の中に次から次へと浮かぶ疑問ばかりに気を取られ、
肝心の答えをよく聞いていないこともあります。
だからもう一度、
質問の答えを理解できたかを確認するのは、
とても大切なのです。
案の定、飼い主は、
自分がした質問の答えを、全て理解していたわけではなかったらしく、
もう一度説明しなくてはならないこともありました。

それに、言葉で理解することと、
実際にやってみるのとでは、
ぜんぜん違うこともあります。
何度も練習して、試行錯誤を繰り返しながら、
体で覚えていくことも、犬のトレーニングには必要です。

これは、ネット上でトレーニングの方法を質問したり、
問題行動の相談をしている人たちにも言えることでしょう。
納得いく答えが見つかるまで、いろんな人たちに質問し続けても、
その方法を試してみないことには、
それがいいのか悪いのかすらわかりません。
ネット上でよいアドバイスを見つけたら、とにかく試してみることです。
口や頭だけではなく、体を使って、
犬と向き合ってみましょう。
犬たちは何よりも、
飼い主と体を動かすことを望んでいるのですから・・・


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2008年3月18日 (火)

トレーニングに使う道具

もう3月ですね。
1月の大学院の授業の宿題を無事提出しました。
今回のお題は「犬のトレーニングで使用される、電動首輪の是非ついて」で、
賛成意見・反対意見の両方を書かなくてはいけませんでした。
こちらでは、よくあるレポートのパターンで、
たとえ自分が反対という意見を持っていても、
必ず賛成の意見も書かなくてはいけません。
こうすることで、自分の意見が偏るのを防ぎ、
公平に判断ができるというわけです。

電動首輪というのは、リモコンや犬の吠える声に反応して作動する
ショックカラーやスプレーカラーのことです。
スイッチが入ると、首輪に電流が流れ犬にショックを与えたり、
嫌な匂いのスプレーが鼻先にシュッと発射されて犬がびっくりするというものです。
多くの場合吠える問題を治すのに使われますが、
それ以外にも、電気ショックカラーを使ったトレーニングを
行っているトレーナーさんもいます。
例えば犬が羊などを追いかけて遠くに行ってしまう場合、
リモートコントローラーを使いショックを与えることで
遠隔操作によるトレーニングが可能です。
追いかけている間はボタンを押し続けずっとショックを与えます。
ショックを受けると犬は苦痛なので、追いかけるのを止めます。
犬が止まったらショックを止め、トレーナーは犬をよびもどします。
戻ってきたらうんと褒めてご褒美をあげます。
犬は痛い思いをしたくないですから、すぐに望ましくない行動を止めます。
逆に飼い主のそばにいれば嫌なことが起こらないこともすぐに学習できます。
ショックカラーはそういった意味では、望ましくない行動を止めさせる効果が高いです。

しかし、このショックカラーの使用は、賛否両論分かれ、大変な議論を呼んでいます。
電気ショックを使わなくても犬は十分トレーニングできるというのが反対派の意見です。
そしてショックカラーを使った犬は、恐怖や痛みの経験から、
日常的にストレスや不安の症状を示すようになったり、
ショックを与えた時に近くにいた物や人(たまたまそこを歩いていた人など)とショックを結びつけ、次からそれに攻撃的になる場合があるからです。
そして何よりも危険なのは、一般の飼い主さんがネットなどで
簡単にこういったカラーを入手できることです。
トレーニングの知識と経験のない人が間違った使い方をして、
必要以上のショックを与えたり、
悪い行動を罰するだけでよい行動にご褒美をあげないため
犬がよい行動の学習ができず、いつまでたっても問題行動が治らない
という危険があります。問題行動が治らなければ飼い主は不満に思い、
半ば永久的にショックカラーを使い続けます。
そうすれば、犬は毎日のようにショックと痛みの中で生活しなければいけなくなる
というわけです。

レポートを書くために、賛成意見・反対意見をたくさん読みましたが、
主に首輪の使用に賛成する人たちは、
飼い主やトレーナーなど人間サイトの意見として述べているのに対し、
反対する人たちは犬の立場に立って意見を述べているようでした。
今回は電動首輪がテーマでしたが、
こういった道具は他にもたくさんあります。
例えばチョークカラーやスパイクカラーと呼ばれる道具も、
電動首輪と同じ原理で、望ましくない行動に対し苦痛を与え、
よい行動をした時に緩めて楽にしてあげるというものです。
もちろん、普通の首輪を使っても、強く引っ張れば同様のショックを与えます。
できればこういった苦痛を最低限にし、
逆に犬が喜ぶご褒美をたくさん使い犬にやる気を起こさせる方法で、
望ましい行動をどんどん増やしていきたいものです。
その方が、犬はもちろんのこと、トレーニングをしている飼い主だって
楽しく感じるのではないでしょうか?

レポートを書き終えて強く感じたのは、どんな道具をどのように使うにしても、
それは人間の都合に左右されているんだなということでした。
犬にしてみれば、吠えるのも何かを追いかけるのも全て普通の行動で、
悪いことをしているわけではありません。
人間にとってその行動が不都合だから、こういった道具が使われるのです。
じゃあ、犬に苦しみを与えないために、
犬は好き勝手なことをして人間が我慢すればいいのか?
というと、そういうわけにもいきません。
飼い主が我慢できても、周りからの苦情があれば、
結局犬を捨てなければいけない事態になることもあります。
捨てられた犬はよい飼い主が見つかればいいですが、
日本だとそれは難しく、死を待つのみということになってしまいます。
犬は人間社会で暮らしている以上、
人間の都合に合わせて生活しなければいけないのです。
そうであれば、トレーニングも何もせずに犬に好き勝手させておき、
飼い主にとって都合が悪くなったら捨てるというのが、何よりも一番問題です。
できるだけ苦痛の少ない、楽しめる方法で、
そして必要であれば正しい知識と方法で道具もうまく使いながら、
人間と共生できる犬を育てて行くのが、
飼い主の、そして飼い主さんにアドバイスする私の責任であると強く感じました。

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